勇気の言葉



言葉で人を傷つけることも、癒すことも、勇気をもらえることもある。


入院中、友人からプレゼントしてもらった絵と詩の本。

すごく心に響いて勇気がでた。


「誰しも人生のうちで 一度や二度は、ただずっと横になっているしかない時があるものです。後々必ずわかることなのですが、それはそれで間違いなく大切で、必要な時なのです。」

『もうすぐよくなるよ』
Kazutoshi Hirohama


お守りのように思えた。

言葉はナイフのように、人の心を突き刺して傷つけることもある。


親に放たれた言葉に深く傷ついて、心と体のバランスが崩れてしまった。

一方で、何気に言ってくれた言葉で、心が救われたこともある


「代わってあげたいけど、代わってあげられない」

入院中、落ち込んでる私に、ドクターが言ってくれた。


氷のように冷たくなっていた自分のハートが、温かくなっていくのを感じた。

こんなに優しい言葉をかけてくれるドクターのためにも、治療を頑張って、元気になっていく姿を見てもらいたい。

それが一番の恩返しかなと思えた。


看護師さんが教えてくれた曲に励まされたり。『Jupiter』

クリーンルームに一人いる時、ラジオから流れてきた、力強い歌声とメッセージ。

弱っていた自分の心と体に、生命力ある歌声が、エネルギーとなって染みわたって、生きる元気をもらえた。
 
奇跡を信じて強く生きようと。『太陽』


自分が傷ついていると、無意識に他人にもきつい言葉が出てしまう。

言葉が人を表し、言葉が人をつくっていく、言葉のエネルギーで水の結晶も変化するように、体のほとんどが、水でできている私たちの体。

大切に紡ぎたいと思う。


数か月前にも、素敵な言葉に出会った。

書店で目に留まって、何気なく手に取った本。

素敵な写真と言葉の数々が、心に深く響いた。

感動して溢れてくる涙を、周りの人に気づかれないように、必死にこらえた。


本当の自分を表現していくことが怖くて、やめたいと思ったり、自分は一体どこに進んでいるのかわからなくて、不安になっていた。


この、たまたま手に取った一冊の本に勇気をもらえて、前に進んでいこうと思えた。


そして、自分が本当にやりたいことが、少しずつ見えてきたような気がして、なぜだか心が晴れていった。


「きみよ、歩みを止めるな。
やっとここまでたどりついたと安心して、後ろを振り返るな。
もっと前へ進め。
後ろに誰もいないからといって、おじけづくな。ここまで来れたのはきみしかいない。
しかし、到達したのではない。
まだ途上だ。さらに進め。
かつて誰も歩んだことのないこの道を進め。」

(『曙光』)


『ニーチェ 勇気の言葉』
フリードリヒ・ニーチェ/白取春彦 編訳





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